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「Moonlight=Darkness」作品解説🌗🕯🍎


流川かずえ

「Moonlight=Darkness」

アクリル 純金箔 赤貝箔 玉虫箔 銀箔 パネル

B3

2020

 

闇があるから光がある

それぞれ炎を灯し、想いや思考を巡らしながら日々を生きています。

果実が熟れ成長する様に 想いも強くなります。

少女の肩に佇むのは、日本神話で「導きの神・太陽の化身」ともされる

3本足の八咫烏(やたがらす)という神です。

彼女を見守り導く様に、共に輝く夜空を見据えています。

月明かりの照らされて、彼らは何を想い進んでいくのでしょうか。

今作は四種類の箔を 箇所によって違いをつけながら使用しています。

画面下半分には、様々な想いが交錯する様なイメージで

赤貝箔と玉虫箔をランダムに配置。

画面上部の月は、銀箔を焼いて表現しています。

その周りを彩る星々は、金箔を粉の様に散らしドラマッティックに魅せています。

また、少女の耳元と八咫烏の口には盛り上げを施した金箔を箔押ししています。

一点物ならではのマチエール感を多く出しました。

絵の具を何層も重ね、描写したモチーフ群は 互いの魅力をより引き立てます。

林檎は「知恵の象徴」として、

『旧約聖書』などの神話と伝説に多く用いられる

世界最古のフルーツでもあります。

は 満ち欠けによって姿を変える事から、「成長の象徴」とも言われています。

様々な想いを抱きながら日々を生きる私たちは、

きっとこの作品の想いと重なる部分があるのではないでしょうか。

良い時も悪い時も歩み行く、 この作品がお共の八咫烏に成れるよう 想っています。

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